生ごみを自然に還す「キエーロ」を作る

キエーロとは?

キエーロとは黒土と太陽と風を生かして生ごみを土に還すコンポストボックスのことです。虫が湧きにくく臭いも少ないという特徴があり人気を集めているようです。発明者は葉山在住のご夫婦です。

こちらのWebサイトに詳しい説明があります。
http://www.kiero.jp/

バクテリアdeキエーロは、毎日出る生ごみを
なんとかおうちで処理できないものかと
いろいろな方法や機械を試しつづけた
葉山にお住まいの夫妻が
十年かけてたどり着いた最後の形。

それは、土と太陽と風の力を借りて
生ごみを分解するといういたってシンプルな方法でした。

燃えるごみの多くを占める生ごみは
実は燃えないために石油をかけて燃やしています。
また、嫌なにおいやハエを呼んでしまうこともしばしば。

そんなやっかいな生ごみから
土の力に感嘆し
自然の力を肌で感じることができるなんて
なんだか新しい体験

そして、キエーロ仲間が集まれば
生ごみから始まる楽しいお話が生まれます。
夫婦の会話もそのひとつ。

こんな楽しいことを、もっと多くの人に伝えたい。
キエーロの魅力に惹かれ集まった有志が活動をしています。

寒川町のWebサイトにさらに詳細な使い方が載っていましたので、氣になる方はご覧ください。とても詳細な内容のPDFファイルもダウンロードして閲覧できます。

消滅型生ごみ処理器キエーロ使用方法

実践して循環を取り戻すために

本来人間は自然の一部ですがついそのことを忘れがちです。自然とは何か?と考えた時、「循環していること」が大切であると考えています。そこでまずは身近にある生ゴミを土に還し循環の輪に加わってみるのはいかがでしょうか。

お金の影響力が強い世界に慣らされてしまうと、つい費用対効果を考えて足踏みをしてしまいがちになりますが、大切なのは小さな行動を積み重ねて徐々に意識を変えて行くことだと思います。

そうは言っても実践のハードルは高い…そこで循環の観点からキエーロを作りたくなるコンテンツを2つご紹介します!

【キエーロ】作り方も簡単な最強のコンポスト!庭で2年間使って分かった4つのメリット

…循環させることが魂の欲求のようになっている著者に共感します。そういう人を増やしたいです。

ウンコを土に還さない現代生活は、想像以上にヤバかった

…私もそこまでは実践できてはいませんが、これと同じ発想でまずは生ごみをキエーロで循環させるのはいかがでしょうか?

コンポスト・ライフをはじめてみたい度120%になりましたね!?

購入も可能

キエーロは販売もされています。価格は15,000円~など、それなりのお値段ですが、ゴミの減量を目指す各自治体の補助で3,000円~5,000円で購入できる場合もあるようです。

しかし私は下記のような理由から敢えて自分で作ることにしました。
1.自分で作ると仕組みがよく分かるから
2.なんでも買ってすませる生活に疑問を感じているから
3.作る時間をコストではなく楽しみと考えるから

材料の調達

キエーロには土の上に置く底がないタイプとベランダなど土のない場所に置く底があるタイプの2種類がありますが、私は今回コンクリートの駐車場に設置することを考え、底ありタイプを作成することにしました。

購入した材料は下記になります。通販は配送料金が高くつくため、ホームセンターでまとめて購入すると良いと思います。できれば廃材を組み合わせて安く作りたいところです。

  1. 前後・左右・底の板
    杉板(12mm厚 180mm×1,820mm)5枚の束を2セット …2,360円
    計10枚購入、3枚余りました
  2. 木材:本体の骨組み
    赤松(30mm×40mm×1,000mm)を6本…852円
  3. 蓋の骨組み
    SPF材(1×2×3)を5本…990円
    「1×2」= ワンバイツー = 19mm×38mm
    「×3」 = 3フィート = 914mm

  4. 無色透明のポリカ波板(w655×1520mm)…1,600円程度
    (太陽の光が入るように無色透明、耐久性を重視し塩ビ製ではなくポリカボネート製が良いそうです)
  5. 蓋の蝶番
    ステンレス蝶番(64mm)…500円程度
    「タンスなど軽量扉に」と説明がありました

    出展:モノタロウ
  6. 蓋を止めるねじ
    波板スクリュー(5mm×35mm 12本入り)…348円
  7. 断熱材
    前面、背面、底用
    スタイロフォーム(30mm厚 910mm×1820mm)…1,600円程度

    出展:モノタロウ

    側面用
    スタイロフォーム(40mm厚)…廃材を利用
    使ったサイズは540mm×540mm×2

    さんわーくかぐや」さんにて改築時の廃材をいただきました
  8. ねじ
    3.8x 35mm 木割れ解消ビス140本入り…475円
  9. ペンキ
    水性木材保護塗料 スプルース 1.6L…2,480円
  • 不織布
    底板と土が直接触れないようにするために使用します。100円ショップなどでも手に入ります。
  • 黒土
    14リットルを6~8袋…2,000円程度
    庭の土でも問題ありません。

工具

使用した工具類の写真です。

インパクトドライバーはあると便利です。後々役に立つと思いますのでこれを期に揃えても良いかもしれません。

ドレッサーは木材のサイズを微調整したり角を丸めたりする際に便利です。

また、波板を切る作業がとても大変でしたので、波板専用のハサミを揃えても良いかもしれません。

木取り図

木の切り分け方の参考にしてください。実はキエーロが完成してからこの図を作ったため、誤りがあった場合はご了承ください。

このような図を作ってから材料を購入した方が間違いが少なくなります。今回、私はホームセンターに行ってからノートにこのような図を書きながら木材を購入したため大変時間が掛かってしまいましたが、良い教訓となりました。

設計図

木取り図と照らし合わせたらキエーロの構造が分かるでしょうか?

制作

それでは作っていきます。

木取り図を見ながら木材を切ります。木材と木材が接触する部分にもペンキを塗りたいので組み立てる前にペンキを塗ります。木材を長持ちさせるためにも必要な作業になります。

省スペースのために壁に立てかけながら乾かしています

最初の組み立ては側面の板に足を付けるところから行いました。

柱の木材。30mmの辺を側面の板にビスで留めます。

下の写真では寝かせていますが実際は立たせます。左右2本の縦向きの角材が柱になります。下の方に横向きに取り付けた同じ太さの木材には底板を載せることになります。

左右反転したものをもう一つ作ります。
前後の板を取り付けます。サイズを合わせてカッターで切った側面のスタイロフォーム(40mm厚)も仮に嵌めてみました。

また、底が抜けそうだったので底の裏側に一本木材を追加しています(設計図記載の「底補強(長い)」)。このあたりは経験と勘でしょうか。ここまで作ってみて初めて補強が必要だと感じました。

スタイロフォームは冬場に断熱効果を発揮してバクテリアの活動を活発にするために使用します。

自然素材ではないため使用をためらいましたが、本来のキエーロの機能を試したいので使ってみることにしました。

前・後と底のスタイロフォームも嵌めてみました。スタイロフォームは柱の太さに合わせて30mmと40mmの厚さのものを使用しています。

この厚さは土が柱に触れて劣化しないように考えた結果ですが、断熱のことだけを考えるならばそこまでの厚さは必要ないかもしれません。

水抜きの穴を空ける

一旦底のスタイロフォームを取り外して底板に水を抜くための穴を開けます。鉛筆で簡単に空きます。

再度スタイロフォーム取り付け、鉛筆を穴に通して底板に印目を付けドリルで穴をあげます。私は持っている中で一番太い4.8mmのドリルで16箇所穴を空けました。室内で作業する場合は勢い余って床に穴を空けないよう注意。

写真は空けた穴に細い筆で防腐剤を塗っているところ。

再度スタイロフォームを取り外して底板の上に不織布を敷きます。不織布は水を通すけど土は通さないため木材の劣化を防ぎます。しかし強度は少し心配…より丈夫な雑巾などの布を敷き詰めても良いそうです。

スタイロフォームを戻します。

蓋を作る

1×2(ワンバイツー)材で蓋の骨組みを作ります。斜めに取り付けるため大きさを確認しながら作りました。

蓋の骨組みの木材にも忘れずに防腐塗料を塗りネジで組んだ後に蝶番で本体取り付け。さらに枠よりも少し大きめのサイズに切ったポリカ波板を取り付けます。

波板には向きがあり傾斜に沿って雨が流れる向きに取り付るけ必要があります。また複数枚の波板を重ねて取り付ける際は2波分くらいを重ねる必要がありますので、そのあたりも考慮して余裕を持ったサイズにカットします。さらに波板の角に服をひっかけたり怪我をしたりしないように角を丸くカット。

持ち運びがしやすいように取っ手も取り付けました。取っ手はドレッサーを使って角を落として持った時に手が痛くならないようにしました。

屋根を斜めに取り付けたため側面に風が通り抜ける穴が空いています。風と透明の屋根を通過する太陽の光の力によって生ごみの分解が促進される仕組みです。

波板を止めるねじ。ポリカ波板にはあらかじめ位置決めためにドリルで穴を空けました。波板は薄く(固くなく)かつ滑りやすいため電動ドリルではなく手回しのドリル(ピンバイス)を使いましたがキリでも問題ないと思います。

完成

屋外に出して黒土を入れ使用開始です。

後ろにフェンスがあります。蓋が開きすぎて蝶番のあたりが破損する懸念がありましたが、開く際はフェンスに蓋を寄り掛けることでひとまず開き過ぎを防止。蝶番の付け方もご参考までに。

いかがでしょう。キエーロを作ってみたくなりましたでしょうか?ぜひ挑戦してみなさんも「消費から循環へ」楽しくシフトしましょう!

4 Replies to “生ごみを自然に還す「キエーロ」を作る”

  1. スタイロフォームはすぐに劣化しますね。波板もそうですが、土に返らないものを使うのは、どうなんでしょう?

    1. よくないですね!

      しかもスタイロフォームは農薬や爆弾で有名なダウ・ケミカルやデュポンが作ってます。リサイクル品を使えば(側面はそうです)罪悪感は減りますが、より良い方法を模索したいです。

      しかしキエーロを使うことで生ゴミを燃やすための石油が減ればトータルで改善となるのではないかと思います。また、土とスタイロフォームが混ざり合うと昨今のマイクロプラスチックのような問題も頭をよぎりますが実際どうなのか見てみたいと思います。

      波板は塩ビではなくポリカボネートなので耐久性はあるようですが、何年もつのでしょうね。それも実際に自分の目で確かめたいと思います。劣化したらきちんと捨てなければなりませんね。

      縄文人の貝塚のような沢山の生ごみを捨てられる広い土地を持っていたらキエーロすら不要だと思います。キエーロも生活を問い直すきっかけであり、答えではないのかもしれません。

      100%の潔白を目指さず、できることを楽しみながら実践するスタンスで意識を変えていく人が増えれば良いのではないか?と思っています。

      無責任な氣もしますが、楽しそうじゃないと動かないのも人間なので真似をして欲しいと思う人間としては悩ましいところです。

  2. スタイロフォームはそれほど劣化は早くありません。10年使用しても大丈夫です。化学製品を使いたくなければ、無理に使うこともありません。私も25ミリ厚の杉板を使用しているモデルには断熱材は使っていません。ポリカの波板も1.4ミリ厚を使用していますが10年たっても劣化しません、多少透明度が落ちますが。ガラス板を使用している方もいらっしゃいます。バランスの問題かと思いますが、楽しく無ければ長続きしません。考えすぎて生ごみ処理を始められない人達がとても多いですね。 

    1. キエーロを考案なさった松本信夫様ご本人でいらっしゃいますね!
      ご訪問くださり、ありがとうございます。

      スタイロフォームと波板の耐久性に関しましても、ご教授いただきありがとうございました。特にスタイロフォームについては複数の方から指摘を受け使用するか否か悩む部分もありましたが、土による木の腐食を抑えられる上に10年間も使えるのであればよりポジティブにお勧めできます。

      日々自作のキエーロを利用させていただき、その生ごみ処理能力に驚いております。ごみの減量だけではなく生活を自然の循環に寄与する形に変化させれらるのでとても氣持ちが良いです。発明と普及活動に敬服いたします。

中野和子 にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA