保温・虫除け両対応の育苗棚を作る

種から育てた野菜がすくすく育つと嬉しいものです。

しかし夏の終わりから秋にかけての苗作りは
毎日苗を観察をしても知らぬ間に虫に食われて
大きな被害に見舞われることもありました。

特にアブラナ科のブロッコリーや白菜などは
シンクイムシが苗の中央の成長点に隠れるように住み着き
気づいた時には手遅れということが頻発しました。

一方、冬から春の苗作りは寒さで発芽が遅れたり
発芽しても苗の成長が遅いなどの理由で定植時期が遅れてしまいがちです。

これらの課題を解決したく
防虫と防寒の両方に対応できる育苗棚を
試行錯誤しながら作りました。

育苗棚をつくる際に気をつけたこと

  • 防虫ネットや透明ポリカシートを貼り付けた時に隙間が空きにくい棚枠の構造
  • 保温時に温度が上がり過ぎないよう換気ができる
  • 既製品の育苗ポットのトレイが格納できる
  • 使わない時は家の中に移動できるサイズ

防虫

取り外しできる前面パネルの裏側から網戸用の網を張っています。
左右、背面、天井は0.7mmの厚さのポリカボネート板(ポリカシート)をビス留めしています。全面パネルは網のみなので通気性はあります。

夏仕様

防寒

取り外しできる前面の部分にポリカーボネート板を取り付けます。しかし密閉性が良すぎると冬季であっても日中、温度が上がりすぎてしまうので天井に換気口をつけました。

開閉できる換気口。暖められた空気の排出は上部からが良いようなので、天井に穴をあけました。
換気口を閉じた状態

育苗棚で育てた苗の様子

虫に食われやすい白菜の苗を育てることができました。その他にもブロッコリーやキャベツなど育苗が難しかった秋野菜の育苗が成功したのが一番嬉しかったです。

寒い時期に霜にあてると良くないそうなのでアーティチョークの苗を育苗棚の中に入れ、無事越冬させ定植することができました。

夏野菜の育苗もうまくいきました。3月下旬のキュウリの発芽の様子です。

育苗棚の設計図

木取り図

育苗棚の制作

棚枠と前面パネルを組む

設計図を見ながら育苗棚と取り外し可能な前面パネルを組みます。
・棚枠は3cm×4cmの面取りされた角材
・棚板は1×4(ワンバイフォー)材
・前面パネルは1×2(ワンバイツー)材

棚板は3段。この写真では一番下の棚板は外された状態

棚枠の角の部分は写真のように角材を切り欠きしてビスで留めました。
このようにすることで一方向からビスを打つことで3つの木材を固定できました。
(当初切り欠きせずにビスを2本打ったところ、直角に交わる木材を留めるビスを打つスペースがなく失敗したのでこの方法を思いつきました)
ビスは各角に1本ずつだとグラつきますので2本打ちますが、
そのことを考えると角材の太さは3cm×4cmでちょうど良かったと思います。

写真は端材で練習用に作成したもの。ねじはステンレス製でサイズは4.2mm×65mm(さらに数センチ長い方がより安心かもしれません)。

木材を切り欠く方法ですが、ノコギリでも可能だと思いますが、丸ノコと金槌とノミを使うと精度良くできます。切り欠きの詳しいやり方は カミヤ先生のこちらの動画(7分25秒~) が参考になりますが、テキストに起こすと以下の手順になります。
・丸ノコの歯の深さを切り欠きの深さに合わせる
・切り欠きする部分に丸のこで沢山切り込みを入れる
・切り込みと切り込みの間の残った部分(数ミリの厚さ)を金槌で割り取る
・切り欠きの底の部分をノミで平らに均す
この加工を棚枠のすべての角、計8箇所行います。

金具の取り付け

前面パネルの取り外し方法は苦心しました。
棚枠と前面パネル下部の左右2箇所に写真のような金具をとりつけて引っ掛け、さらに上部を別の金具で留める方式としました。使用した金具は八幡ねじの「吊り下げ金具 タテ」。
ひっかける動作は手間が少ないと思ったのですが、ひっかけるための金具が小さめのため若干手間取るので、これ以外の方法(たとえば上下左右4か所を金具で留めるなど)でも良いかもしれません。

棚枠と前面パネルを密着させたかったので棚枠側をトリマーで2段階の深さに(5.5mm、9mm)彫りこんで金具を取り付け(写真は片側だけですが前面の左右に2箇所取り付け)。
上部はよく見かけるこの金具を取り付け。反対側にも取り付け。

網の取り付け

電動トリマーを使い前面パネルの内側に網戸用の網を装着するための溝を彫りました。
溝の深さ、太さは網戸を留めるゴム紐のサイズに合わせました。
私は自宅にあった細いゴム紐を使おうと試み、3mmの細いトリマービットで溝を彫ったところビットを2本くらい折ってしまいました。太いゴム紐を使い、深さは3mmくらいずつ数回に分けて彫ると良いと思います。
また、大きな材料を長い距離に渡って彫るにもかかわらずコード式のトリマーを使ったため延長コードが活躍しました。

ポリカシートの取り付け

周囲を一周ポリカシートで覆います。夏仕様にする時は前面の透明ポリカを外して別の場所で保管します。取り付けにはステンレスの鍋ねじを使用しました。

換気口を作る

冬仕様で周囲と天井をポリカシートで覆ってしまうと
熱の逃げ場がありませんので上部に換気口を作りました。
「熱い空気は上方へ逃がす」のがセオリーのですので、
換気口は育苗棚の上の方に付けるのが良いと思われます。

天井のポリカシートに穴をあけてに2本の角材を渡し、
天井のポリカシートに穴を開けます。
参考までに穴は33mmのホールソーで9つ空けました。

次に渡した角材と同じ長さの木材でレールを作ります。
私は12mmの厚さの野路板を使用しました。
レールの溝はトリマーを使って2mmくらいの深さで削りました。

天井に取り付けます。

溝が内側で下向き、左右対称に。

スライドする部分。これも透明なポリカシート(厚さ0.7mm)です。簡単なつまみを付けています。

つまみはステンレスの小さな皿ねじで留めています。ポリカシートにあけた下穴は皿取りしてねじの頭が出っ張らないようにしています。

レールにはめ込んで・・・

スライドさせます。閉じた状態。

以上、育苗棚の作り方でした。
育苗棚を作って苗づくりを楽しみましょう!

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