断熱性向上と結露防止!二重窓を作る

寒い冬の時期の部屋の暖房効率アップと結露を防止したいと考えて二重窓をDIYで制作しました。既存の窓枠サッシの内側にもうひとつの引き戸を追加する形です。

作った結果、暖房を止めた後の暖かさが持続しやすくなった感じがするので暖房効率は向上したようです。 結露については全く無くなったわけではありませんが、既存の外窓の下半分が曇るだけのことが多くなりました。 下の桟に時折大きめの水玉ができることもありますが、 窓全面が大きな水玉だらけになったりレールがびしょ濡れになることはなくなりました。

この記事では、作り方を学ばせてもらった動画の紹介、
材料と道具の紹介、設計図、木材のサイズを簡単に計算できるExcelファイルの配布などを行っていますので参考にしてください。

作った二重窓の特徴

写真のような引き違い戸です。 既存の窓枠の内側に上下にレールが彫られた木枠を設置し引き戸をはめ込んでいます。

木枠はビスや釘で固定せず、上下の木枠を左右の木枠が自作のつっぱりで支える形になっています。 戸の透明部分の窓は断熱性が高いポリカーボネート中空構造板(厚さ4mm)です。

つっぱりです。隙間は木材で埋めました(後述)

上下の枠は1×4材(19mm×89mm)、左右の枠は2×4材(38mm×89mm)を使用しました。 同じサイズの2重窓を作成される場合は窓枠が設置できるかご確認ください。 しかし設置が難しい場合は各部のサイズを小さめに調整することは可能だと思います。

戸の桟は30×40mmの木材を使用しました。
中空ポリカをはめ込むために桟にとりつけた縁は、 部屋側のみ12mmの厚さの杉の野地板から自作したモールディング(装飾)をボンドで取り付け、 外側は角材を釘で固定しました。

窓の桟を止めたビスの頭は自作のダボで埋めました。桟と同じ種類の木材で作成したダボなので目立ちにくくなっています。

材料

上下の窓枠

  • 1×4材 長さ6f(182cm):360円
    2つ。1×4は19mm×89mm。ホームセンターのコーナンにて購入。上下ともにレールの溝を掘ります。

左右の窓枠(=つっぱり)

引違い戸の桟

  • 30mm×40mmの木材 長さ1820mm
    272円。7本。ホームセンターのコーナンにて購入。面取り加工済み。比較的安価なので棚枠の作成などでも使用します。材質はSPFと思われます。 戸の表面に40mmの面が出るように組みます。 30mm×30mmだと桟を直角に組む際にビス2を2本打つのが難しそうなので30mm×40mmがお勧めです。
  • ステン木用ねじ小箱 4.2×65
    1,300円程度。24本使用します。 ホームセンターのコーナンにて購入。

戸の透明部分

  • ハモニカーボ 透明 1820×910×4mm
    2178円。2枚購入。ガラスよりも断熱性が高い2重構造の透明ポリカボネート(中空ポリカ)。厚さは4mmのものを使用しました。 最近は「ツインカーボ」という名称で販売されていますが厚さが4.5mmとなっていようです。 4.5mmでは厚みがありすぎるかもしれませんので設計を調整してください。

中空ポリカを固定する縁

  • 幅180mmm×厚さ12mmの杉板(野路板)長さ1820mm
    5枚セットで2,000円程度で購入。部屋側のみトリマーに段付サジ面ビットを取り付けて削った後、丸ノコを用いて12mm幅に縦挽きしてモールディングを作成。 部屋の外側はモールディング加工せずに12mm幅に縦挽きして角材に。

材料費は全部で1万3,000円弱でした。 ボルト、ナット、ワッシャー、ネジなどは必要な量だけ購入すれば少し節約できそうです。

工具

  • 丸ノコと丸ノコガイド or 手ノコ
    中空ポリカを桟に固定する縁を自作する場合は丸ノコが必須だろうと思います(まっすぐ切る量が多く大変なので)。 10~12mm程度のモールディングや角材が入手できれば手ノコのみでも十分可能だと思います。
  • 巻尺
  • 電動トリマー
    敷居と鴨居のレールの溝を掘る、その溝に合わせて窓の桟を細く削る、つっぱりの隙間を埋める加工で使用。必須道具です。
    実際に使用したトリマーと使い方↓
  • 高儀 EARTH MAN 超硬トリマ・ルータービット ストレートビット10mm TRBP-7
    敷居と鴨居のレールの溝を掘る際とつっぱりのスペーサーを加工する際に使用。 トリマーに付属している6mmのものでも良かったですが、 削る回数を減らせるので10mmのビットを使いました。

作り方を調べる

今回初めて引き違い戸を作ることにしましたが、事前に時間をかけて作り方を調べました。 全てYouTubeの動画になりますが大変参考になりました。 これらの動画を見ると、きっと、作りたい!&作れるぞ!という気持ちになります。

つっぱり式二重窓のアイディア

私の家は賃貸ではありませんが、既存の窓枠にビスを打ちたくなかったので こちらの動画のつっぱり式を大変参考にさせていただきました。 私は次の動画で紹介されている方法で2×4材を用いたつっぱりを自作することにしました。

つっぱりの作成方法

つっぱりを2×4材とボルト、ナット、ワッシャーで自作する方法です。
とても参考になりました。

モールディングによる装飾

こちらの動画の二重窓は引き戸ではなく開き戸ですが、 モールディングの飾り加工を参考にさせてただきました。 おしゃれな窓なので作る意欲が高まりました。 モールディングが施された木材は市販もされているようですが、 トリマーに段付サジ面ビットを取り付けて野地板を削って自作することにしました。

框戸(かまちど)の縦框(たてがまち)と横框(よこがまち)の違いと必要な木材の太さ

この動画を参考にして戸を縦框の構造とし、 戸の枠済みの木材は30mm×40mmのものを使用することにしました。 40mmの面が部屋の内と外を向く組み方とすることで 木材と木材の接合部分にビスを2本ずつ打つのが容易になりました。

框戸にガラスを入れる方法

「周り縁(部屋側)」と「押さえ縁(外側)」でガラスを固定する方法です。 私の場合はガラスではなく断熱性が高い4mmの厚さの中空ポリカを使用、 周り縁(部屋側)のみモールディング加工を施しました。

引き違い戸の作り方

失敗しながら引き違い戸の構造を学ぶ動画です。窓と窓の隙間が空かないようにするポイントなどが分かるので必見です。

溝の深さ、幅、間隔、窓の上下の削り方の考え方を理解でき大変参考になりました。 今回作るのは箱よりも大きい建具ですので下記のようにアレンジしました。
・部屋側の溝を木の端から5mm→15mm
・2本の溝の幅は6mm→18.5mmに
(18mm幅の敷居スルスルテープを貼りました)
・溝と溝の間隔は3mm→12.5mmに

ダボを端材から自作する方法

私のインパクトはマキタの10.8Vのものでインパクトが掛かりやすいため 埋木(ダボ)作りに失敗することもありましたが、 こちらの動画を参考にしたら作ることができました。 その後卓上ボール盤に埋木錐を取り付けて量産しました。

木目を活かした塗装

私は亜麻仁油を使いました。

設計図を作る

万全を期して最初に設計図を作りました。 その上で組み立てながら実測値を測りつつ木材を切っていきますが、 設計図と実測値の誤差が発生した時に基準となるサイズを把握しておくと誤差の膨らみを防ぎやすいと感じます。

手書きでも問題ありませんが、私はAdobeのイラストレーター使用をしました。図形のサイズをセンチ、インチ単位で指定できたり(操作性の都合上1/10のサイズで作成)、図形を配置する際にぴったりくっつけたり間隔を指定できるなど利点があります。

全体構成

桟に取り付けるモールディングは省略しています。

木材の長さを計算

サイズの計算をExcelで行いました。
上の図のAとBのみ入力すれば他のサイズが求められるExcelファイルを作成したのでExcelをお持ちの方はお使いください。

レールと戸の詳細図

上下レール(1×4材で作成)の溝の幅は18.5mm、戸のレールに乗る部分が18mmなので遊びは0.5mmです。 この遊びが大き過ぎると戸と戸がぶつかってしまうので注意が必要です。

溝と溝の間隔は2枚の戸の隙間は最小0.5mm、最大1mmになるようにしています。 これが広すぎると断熱性が下がってしまいます。

戸を持ち上げてレールにはめるため上の溝は下の溝よりも深さが必要です。

制作

鴨居と敷居を作る

窓枠の上(鴨居)と下(敷居)の1×4(ワンバイフォー)材を切断し電動トリマーのストレートビットを使って溝を掘ります。

敷居の溝には18mm幅の「敷居スルスル」テープを貼ることを考えて18.5mmとしています。

下の写真は敷居で溝の深さは3mm、鴨居は溝の深さを10mmです。 戸をはめ込む際に戸を押し上げるため鴨居の深さに余裕が必要です。

←左:窓の外側 右→:部屋側  写真手前側の溝がない部分は2×4材で自作するつっぱり棒を立てるスペースになります。写真奥側も同様にスペースをあけておきます。

敷居の溝に幅18mmの「敷居スルスルテープ」を貼った状態です。

余談:写真をよく見ると分かりますが、下の溝から5mm下に細い線が入っています。これはなぜかというと、当初敷居の縁から15mmではなく5mmにところに溝を掘ったためです。敷居は溝が浅い(3mm)ので端から5mmのところに溝を彫っても問題なさそうですが、鴨居は溝が深い(10mm)ため強度に不安を感じたため反対側の縁から10mm分切り取ったものをボンドで接着し15mmに変更しました。

つっぱりを作る

2×4材、ボルト、ナット、ワッシャーを用いてつっぱりを作ります。 こちらの動画が大変参考になりました。

私の場合、自作した敷居と鴨居の上につっぱりを設置したためフェルトは使用しませんでした。

つっぱりの下の部分のスペースが空いてしまうので トリマーで加工した木材をはめこみ込み空気出入りを防ぎました。

隙間にはめ込むスペーサーがずれないように、つっぱり上側の木材の下の端を1cm程度削っています。
トリマーで加工したスペーサーをはめ込みます。

スペーサーをはめ込んだ状態です。隙間風が減り断熱性が高まります。

敷居、鴨居を左右のつっぱりで既存窓枠に固定した状態です。

つっぱりで固定された鴨居です。

縦框のサイズ確認

戸を組む前に縦長の材(縦框)のみをレールにはめ込んでみてサイズを確認すると良いと思います。 縦框のみ上下をトリマーで削る必要があるため面倒ではありますがやっておくと安心です。

私は縦框を間違えて数ミリ短く切ってしまったのですが、 つっぱりで支えられた鴨居の中央部分が数ミリ下に垂れ下がっているためか、少しだけ押し込むくらいの感じになり問題ありませんでした。 むしろちょうど良いくらいでしたので参考になさってください(前述のサイズ計算用エクセルにも反映済み)。

戸を組む

縦框のサイズを確認したら作業台の直角に合わせて木材を固定します。

接合部一箇所につきビスを2本打ちます。 穴の深さは下穴錐の先端が横框の木材を数ミリ削るくらいまでにしました。 下穴の深さを均一にするため下穴錐にマスキングテープを貼っています。

注意点としてレールにあわせて戸を削ることを考えてビスの位置を決めます。 写真では鉛筆で黒く塗っている箇所が後で削る部分になります。 特に上側は10mm削りますので注意が必要です。

写真を撮り忘れましたが、ビスで固定します。 ビスは4.2mm×65mmの木用コーススレッド(ステンレス、半ネジ)を使いました。

戸を削る

木材の厚さが30mm、レールに乗る部分の幅が18mmなので12mm削ります。 トリマーで削る際はトリマーへの負荷を考慮して深さ3mmずつ削りました。 戸の上と下とで削る量が違うので注意してください(下4mm、上10mm)。

削り終わりの部分に当て木するときれいに削れます。

2枚の戸をレールに嵌めてサイズを確認

レールに無理なくはまるか、中央部分の戸と戸の重なりの量が適切かを確認します。

中央部分で縦框がぴったり重なるのが理想ですが、 私の場合重なる部分が多すぎてしまい 横框(計6本)を少しだけ短く切りました。

2.5mmほど短く切った切れ端。 2.5の2倍(約5mm)戸が重なっていたため、 後ろ側の戸のモールディングが半分弱隠れてしまうのが悲しかったので調整することに。 私は2枚の戸のうち1枚は既にモールディングを接着済みだったため サイズ変更が少し大変でした。モールディングの取り付けは2枚の戸を レールにはめ込んでサイズに問題がないことを確認した後がおすすめです。

モールディング(周り縁)を作る

段付サジ面ビットを取り付けたトリマーで厚さ12mmの野地板を削り、 丸ノコで木の端から12mmのところを縦挽きして切り落として作成しました。

モールディングは販売もされているようですが、 私はトリマーはストレートビットしか使ったことが無く 今回は良い機会だったので段付サジ面ビットを購入し自作しました。

12mm角のモールディングを作成したのですが、 段付サジ面ビットは高儀の26mmのモノがちょうど良かったです(直径が26mmと思われる)。 軸径は6mmですので購入される場合はお手持ちのトリマーで使えるかどうかご確認ください。

ご参考:高儀 EARTH MAN 超硬トリマ・ルータービット 段付サジ面ビット26mm TRBP-22

またトリマーのビットは段付サジ面ビット以外もありますので 好みのデザインが削れるものを選んでください。 下記の動画ではビットの種類と削り方が紹介されています。

桟にモールディングを現物合わせしてサイズを確認し、45度にカットします。

モールディング(周り縁)を取り付ける

モールディングに木工用ボンドを塗り桟に接着します。

ボンドを接着面全体に薄めに塗りクランプで固定しました。

角の部分は45度と45度が合わさってこのような感じになります。

中空ポリカをはめ込む

窓の部屋側の全ての桟にモールディングを取り付けたら中空ポリカをはめ込みます。

中空ポリカは定規をあててカッターで切るのが正攻法のようですが、 ずれるのが怖いのでマジックで線を引いてから金切りばさみで切りました。 注意点として粉が中空部分の中に入ってしまうので鋸やヤスリは使ってはいけません。

写真は保護シートをはがす前に一旦組み込んでみたところです。 だいぶ雰囲気が出てきました。

押さえ縁で中空ポリカを固定する

戸の裏側(部屋の外側)から厚さ12mmの野字板を12幅に縦挽きし直角に切断したもの(押さえ縁)を 釘で取り付け中空ポリカが外れないように固定します。

部屋の内側にある2重窓ですし部屋の外側はバルコニーなので あまり見た目はこだわらず角材で良しとしました。 また押さえ縁をボンドで固定せず釘打ちしておくことで、 万一中空ポリカが汚れた場合などに新しいものに交換するのが簡単です。

ダボを自作する

戸を2枚組んでレールに嵌め込んでみてサイズに問題がなかったら埋木錐(うめききり)でダボを作り埋めます。

私はスターエムの埋木錐を卓上ボール盤に取り付けてダボを作成しました。 戸を作った際の端材からダボを作るので木目が揃い目立ちにくいダボを作ることができます。

なお埋木錐はドリルドライバーやインパクトドライバーでも使用可能ですが 14.4V以上のものが推奨されているようです。

特にインパクトドライバはインパクト(打撃)が起きないよう 最初だけ強め、その後は回転数を上げて軽めに当てると良いようです。 私も下記の動画を参考にして試しに10.8Vのインパクトドライバで埋木を数個作ってみたところ作成できましたが、 打撃が加わるとやはり失敗する確率が上がりました。 電圧が低いとインパクトが掛かりやすいため難易度が上がるようです。
下記の動画が参考になります。

戸のネジ頭を隠す

木目をできるだけ揃えて戸のネジ穴にダボを打ち込み、 アサリなしのノコギリで切断し紙やすりで整えます。

塗装

木目を活かすため亜麻仁油で塗装しました。 ウエスに塗料として販売されている亜麻仁油を染みこませて塗りました。

完成

ようやく完成しました。嬉しくて何度も眺めたり開け閉めしてしまいます。

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