庭でエキナセア(ハーブ)を育てる

家庭菜園の植生を豊かにしつつ身体に良い作用もある植物を増やしたいと思いハーブを植えることにしました。

なかでもエキナセアは全草が免疫力アップに効果があるとされるキク科の多年草で、ハーブティーやアルコールに浸して成分を抽出したチンキ剤として使用することができます。また、花期が長く観賞用としても楽しめるためおすすめです。

今回はエキナセアの栽培とハーブとしての利用方法についてまとめました。

タネを入手する

ネット通販でタネを探しました。エキナセアの他にも狭い庭でも育てられそうなネトル、マロウコモン、ポットマリーゴールド、ラベンダーを購入しました。

ハーブティー専門店 e-ティザーヌhttp://www.e-tisanes.com

写真は購入した各種ハーブのタネ。左上がエキナセアですが、薬効が強いとされるパープレアという種類で、和名はムラサキバレンギクです。

タネを蒔く

こちらがエキナセアの種です。エキナセアはキク科ですが、レタスのタネのように綿毛が付いたりはしていません。大きさは5mmくらいでしょうか。比較的しっかりとした種です。この種がどのように実ったのだろうか好奇心が膨らみます。

2017年3月26日にポットにタネを蒔きました。植え穴の深さは人差し指の第一関節くらい。購入した他のハーブも同時に種蒔きしたので、エキナセアだと判別しやすいように花の色に合わせて紫色のポットにタネを蒔きました。

発芽

2017年4月13日紫のポットからの発芽を確認しました(右下)。

2017年4月30日。本葉を確認。

定植

自宅の庭に定植した時の記憶があいまいですが、一般的には4月、5月に定植するそうです。ポットに根が廻って手狭になったら定植すると良いでしょう。

次の写真は定植後の2017年7月1日に撮影したものです。鮮やかな細長い葉が大きく育っています(右、下に写り込んでいるのは関係のないカボチャの葉)。

この写真の場所は花壇でコンポストの土などを入れていますが、芝生を20cm剥がしただけの場所にも定植しました。

1年目は開花せず

春に庭に定植し開花を待ちましたが、残念ながら蕾はつかずに秋を越え冬を迎えました。気温が下がると地上部は枯れて姿が見えなくなりました。

翌年、地上部が復活

写真は2018年3月15日のものです。地上部が復活しました。数ヵ所に植えたのですが、葉が赤紫の株もありました。恐らく寒さのせいですが、時間の経過と共に通常の緑色に変わっていきました。

ついに蕾ができる

ついに蕾ができました。最初は蕾だという確信が持てませんでしたが、日を追うごとに蕾らしさが増し毎日の観察が楽しみでした。

2018年4月13日
2018年5月9日
2018年5月16日
2018年6月24日(恐らくひとつ前とは違う花)
カマキリの子どもはエキナセアの花びらの上が好きなようです

次々と咲きます。

2018年7月4日

沢山の花が咲きました。この場所には二株植わっていますが、二株でこれだけの数が咲きました。

背が高くなり風が強く吹くと倒れてしまうことがありましたので、ぐるっと紐を一周廻しているのが見えますか。

最後の一輪。10月の下旬です。最初の蕾ができたのは4月ですから花期の長さに驚かされます。

タネ採り

枯れた花を刈り取って乾燥させた後、タネ採りをしました。

このように手でむしります。乾燥が進んでいないと結構な力が必要になります。長い針のような部位はタネではなく、根本にある白いソリッドな部分がタネです。

イラストを描いたタネ袋を自作してご近所さんにお裾分けしました。花を氣に行ってくださりリクエストいただきました。嬉しいことですね。タネが欲しい方には差し上げますのでコメント欄などからご連絡ください。

ハーブとしての利用

免疫力アップに効果的とされるエキナセア。私は茎と葉と花を刈り取って暫く室内で乾燥させてからハサミで適当なサイズにカットしてハーブティーとして飲用したり、ウォッカに浸してチンキ剤にしました。

なお、エキナセアはキク科なのでキク科アレルギーをお持ちの方はご注意ください。

左の大きな瓶に保存
ハーブティー。レモングラス、ネトル、レモンのハチミツ漬け、などとのブレンド
チキン剤。ウォッカに数週間浸す
上澄みを小瓶に詰めなおしたチンキ剤

まとめ

栽培に時間が掛かるエキナセアですか、①花が沢山咲く②花期が長い③ハーブとしても楽しめる、という特徴があります。

ゆっくり、スローに、ガーデニングやハーブティーを楽しむのには最適ではないでしょうか。

タネをシェアする「Share Seeds」をやってみた

Share Seedsについて

家庭菜園などで自家採取したタネや、購入したものの使いきれなかったタネ(在来種・固定種・自家採取)をシェアする「Share Seeds」という活動があります。
レストランや公民館などに設置されたたねBOXにシェアされたタネを必要な人が必要なだけ受け取ることができる仕組みです。

Share Seedsのウェブサイトより(クリックで拡大)
Share Seedsのウェブサイトより(クリックで拡大)

Share Seedsのウェブサイトはこちら

趣旨に賛同する

タネの発芽のタイミング、形、大きさを揃える等の目的で次世代のタネが残せないF1種が多く出回る昨今にあって、固定種や在来種を守って繋げる活動であるShare Seedsの趣旨に共感しました。また問題視される遺伝子組み換え作物に対する関心度の低さについても「タネを取ってタネを蒔く」という、かつてあたり前だった生活の営みから遠ざかる人々が増えたことによるところが大きいのではないかと思っています。

ブース出展の準備

そのような折にタイミングよくイベントへのブース出展のお誘いがあり、自宅の庭で自家採取したりお店で購入したけど使いきれないタネが沢山あったので善は急げとタネBOXや種の袋詰めなどの準備しました。

設置するタネBOXを用意した後、Share Seedsを主催されている末木秀和さんに連絡を取ってロゴや画像の利用に関する確認し注意点を伺いました。その返答としてはロゴや画像の利用は問題ありませんが「品種登録されているタネは扱わないこと」とのことでした。

ご参考:農林水産省のウェブサイトにある品種登録有無の検索ツール
http://www.hinshu2.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM110.aspx?MOSS=1

イベントにてShare Seedsのブースを出展

2018年11月23日(祝)、24日(土)に藤沢市の辻堂で開催された「第三回湘南ブロックパーク」というイベントにてShare SeedsのタネBOXを設置しました。設置したブースはいつもお世話になっている小沼 陽子さん主催の「ホームスクーリングで輝くみらいタウンプロジェクト」のブースで、ママたちが手作り品の展示・販売がメイン。ブースの一部にShare SeedsのタネBOXを設置させていただきました。

ご参考:ホームスクーリングで輝くみらいタウン プロジェクト
https://homeschooling-town.com/

今回のイベントはレゴブロックやプラレールの大作が展示される性質上、親子連れが多く大勢のこどもたちがタネを持って帰ってくれました。初日に1人で沢山の量を受け取った子もいたため、2日目に向けてコマツナのタネ20袋、エキナセアのタネ5袋、リーフレタスのタネ2袋を追加しました。

タネを受け取っていただく際はShare Seedsの作法に則ってメッセージをいただきました。子ども達がカードに書いてくれたメッセージにほっこり☺️ その一部ご紹介します。

このほかにも、
「初家庭菜園です楽しみに育ててみます」
「じぃじにたねをまいてもらってサラダでたべたい」
「エキナセアがあるなんてびっくりです!!大切に育てて自分から多くの人に拡げていきます」

などなど、2日間で集まったメッセージは全部で36通でした。沢山受け取っていただきありがとうございました。「今、私にとってベストなタイミングです!」と仰ってすぐに家に帰ってタネをまきそうな勢いのある方も印象的でした。

まとめ

Share Seedsに参加することによって、自宅で余ったタネをもらっていただいた上に、多くの方たちに喜んでいただけたのでとても楽しい時間を過ごすことができました。私が小さな家庭菜園を始めたのもいただいたタネがきっかけでした。その時のご恩を循環させられたらとても嬉しいです。無理をしないで人と人とが繋がって種の命もリレーできるShare Seedsはとても素敵です。

最後に自分なりにShare Seedsがこれからの時代にとても合っていると感じた理由をまとめます。

  1. 自然との繋がりを取り戻せる
    野菜作りとタネの自家採取は自然との繋がりの第一歩。
  2. 循環の大切さに気づく
    実際に体を動かして自然と繋がると命の循環の大切さを感じます。
    またタネをシェアすることで自分自身も循環の輪に加わります。
    (さらに、コンポストの土を野菜作りに活用すると身近な生活の場で物質を循環させることの大切さを感じることができます)
  3. あらゆる問題の根源に氣づく
    自然の循環を体で感じ始めると大量消費的な社会のあり方への疑問が確信に変わります。また世の中の多くの問題に共通の原因が見えてきます。
  4. 参加した時点で問題解決の一歩を踏み出している
    自然の恵みを生かしつつ自分も循環の輪に加わることがさまざまな問題の解決策であることを悟ると同時に、Share Seedsに参加した時点で既に問題解決に向けた第一歩を踏み出しています。その行動はその後のさまざまな行動に繋がって行くだろうと思われます。

Share Seedsに参画しているお店はウェブサイトで探すことができます。皆さんもぜひ野菜作りとタネのシェアを始めてみませんか?

Share Seedsのたねbox設置店

スペルト小麦の栽培と種のシェア

野菜や農作物を取り巻く現状

昨今、スーパーなどで出回る野菜は人工的に交配されたF1種が多く、発芽率が良く生育のバラツキが少ないものの、次世代の種が上手に育たないものが多いそうです。また農薬への耐性がある遺伝子を持つなどの理由で全く異なる生物の遺伝子を組み込んだ「遺伝子組み換え作物」の種子が流通し、食の安全への不安が語られることも多くなっているように思います。

スペルト小麦の種子をいただく

そのような問題を感じる中で、家庭菜園で野菜の種を採り、その種をまた畑にまくという行為の循環の尊さを実感していたところ、かつて職場でご一緒させていただいた福原さん(旧姓、今でもそう呼ばせていただいています)からスペルト小麦の種を譲っていただきました。

スペルト小麦は9,000年以上昔から人工的な品種改良がされておらず、食べてもアレルギーになりくいそうです。また通常の小麦と較べてもみ殻が固く脱穀が難しいとのこと。古代小麦などとも呼ばれ風格漂う貴重な作物。そんな印象のスペルト小麦を自宅の庭で育てる機会に恵まれました。

栽培の記録

①種蒔き

福原さんから頂いたスペルト小麦がこちらです。元々別の方から譲られたものだそうですが、今は子育て中のため私が代わりに栽培するという大役を担うことになりました。とても楽しみ。

「規格外プレゼント」なのだそうです。幸運…
50粒くらいありそうです

2017年11月12日、庭の中で一番日当たりが良くかつコンポストを設置した真横の1メートル四方もないスペースに3本の筋蒔きで種を蒔きました。この場所には色々な作物を植えましたが、コンポストから液肥として養分が出て周囲の土に浸透しているようで、作物の生育が比較的良い場所です。

②発芽

発芽は11月24日頃でした。種まきの約12日後ということになります。芽はこのような形でイネ科ということもあり細長い形が特徴的です。雑草などと間違えて抜いてしまいませんように。

③麦踏み

写真は2018年2月24日頃の様子です。少し前に麦踏みをしたとの記録が残っていました。靴を履いたまま体重をかけてやさしめに踏みました。麦の栽培といえば麦踏みの工程があることを知ってはいたものの今回のスペルト小麦が初めての麦踏みとなりました。

麦踏みを行う理由ですが、踏むことによって茎の分けつが増え収穫量が増えるためとされています。注意点としては写真のように葉が地面に貼りついた状態の時に麦踏みを行う必要があり、暖かくなって茎が立ち上がってから踏むと茎が傷んでしまいます。踏まないと育たない訳ではないので、麦踏みのタイミングを逃して茎が立ち上がってしまった場合はそのまま育てましょう。

④穂を見て感動~枯れたら収穫

麦踏みの後はこれといってやることはありません。
5月上旬頃になると穂がひとつ、ふたつ、と出てきました。

5月16日(下の写真)。沢山の穂を見て感動します。

下の写真は6月22日。晴れが続いて穂が乾いている時に、枯れて黄色くなってきた穂から順に刈り取りました。

なお、脱穀機を使う予定の場合は穂の部分だけではなく、茎の部分を残した方が脱穀機にかけやすいようです。ただし、もみ殻が固いスペルト小麦に脱穀機が有効であればの話です。これはまだ未経験なのでなんとも言えません。

⑤脱穀

脱穀機のあてがないため手で一粒ずつ脱穀してみました。分厚いもみ殻が種を覆っており沢山脱穀するにはかなりの労力が必要です。また食べるためならば脱穀が必要ですが、次回の栽培で蒔くための種であれば脱穀は必須ではないと思われます。

まとめ

種をいただけたことでスペルト小麦の貴重な栽培体験をすることができました。採れた種は畑に蒔き、また10名くらいの方々にも貰っていただくことができ、種をリレーする喜びを感じることもできました。

作物の種で人々が繋がるというのは昔の人間の営みではよくあることだっただろうと思います。大事なことを少し思い出せたような氣がして、本来的な豊かさとはこういうことかもしれないな、と感じることができました。